『薬がみえる』教員の声

『薬がみえる』の監修者としてお世話になっている帝京大学薬学部 教授 厚味厳一 先生に、
薬学部の教員としての立場から、本書の魅力や特徴を伺いました。

とても良い万能入門書

帝京大学薬学部 教授 厚味厳一 先生( vol.2 監修者)

“ 薬理は苦手だ”という学生に出会うことが多い。
彼らはさらに“ 薬が暗記できない”ともいう。
私も学生時代、薬理は暗記科目であり、おもしろくないと思っていた。
しかし、薬理を教える立場になり、生理や解剖を学び、疾患を知った上で、薬の作用機序をわかろうとして、様々な本をひっくり返した。
すると、薬がどのように作用するかは、覚えることではなく、理解できることだと、恥ずかしながらようやく気づいた。

『薬がみえる』には、薬の作用を理解するために必要な「生理」と「病態」が載っており、さらには「薬物治療」への橋渡しもなされている。
薬剤師を目指す者にとって、とても良い万能入門書と感じる。
ただ、専門的な知識の深さは、生理学、病態学、薬理学、薬物治療学などの専門書にかなわない。
『薬がみえる』だけで満足せず、『薬がみえる』をきっかけにさらに学べば、本当の理解が得られるであろう。
『薬がみえる』を上手く使える薬学生が増え、“ 薬理って本当におもしろいですね” という声が多く聞かれるようになることを期待する。