『薬がみえる』ご採用校の声

豊富なイラストで、文章だけでは難しい薬理作用の“概念”がつかめる

昭和薬科大学 金本 大成 先生

2026年度の『薬がみえる』ご採用講義について:

2年生後期 「疾患と治療Ⅱ」(※旧カリキュラム:3年生後期「感染制御学」)でvol.3を使用

 

抗菌薬・抗がん薬の分野で重要な「選択毒性」の概念をどう教えるか

Q:『薬がみえる』を教科書として採用される前、学生さんの学習状況や理解度に関してどのような課題を感じていらっしゃいましたか?

金本先生: 私が担当している授業では抗微生物薬と抗悪性腫瘍薬の基本薬理を扱っていますが、これらを学ぶ上で一番大事なのは「選択毒性」の概念をしっかりつかむことです。例えば血圧や糖尿病の薬は飲んだ本人の細胞に効きますが、抗微生物薬はターゲットとなる「異物」に効くという根本的な違いがあり、「なぜ効くのか」という作用機序の概念を理解することが欠かせません。

『薬がみえる』を採用する以前は別のテキストベースの教科書を使っていたのですが、正直「これでは理解してもらうのは難しい」と感じていました。薬についての文章での説明が多く、構造式もたくさん載っていますが、物質としての薬の話がメインになってしまっていたからです。

文章を読んだだけで「体内でこういうことが起こっているんだな」と具体的なイメージを持てる学生は多くなく、文章を読んでその概念をつかむことは今の学生たちにとっては難しいだろう、ということが課題でした。

 

採用の決め手は「豊富なイラスト」。擬人化されたキャラクターが理解の助けに 

Q:数ある書籍のなかで、『薬がみえる』を採用された決め手は何だったのでしょうか?

金本先生: 一番の決め手は、やはりイラストが圧倒的に豊富で、作用機序の概念を視覚的につかめるという点です。『薬がみえる』では、複雑な作用機序がイラスト化されていたり、細胞や酵素が擬人化されたキャラクターで描かれていたりするので、それらがどのようにつながって薬効を示すのかという流れが非常に分かりやすく示されています。

私は以前に別の大学の医学部で指導していたのですが、そのときに『病気がみえる』が学生たちに人気で、『病気がみえる』については知っていました。その後、薬学部に来たときに『薬がみえる』っていうのがあるんだ、というのを知ってパラパラと見てみたら、「これは良い!」と思いまして。それで2019年度から教科書に指定して、今に至ります。

Q:『薬がみえる』の中で、特に指導に役立っているイラストや図表はありますか?

金本先生: 例えば、このDNAの複製を阻害する過程を、ファスナーの形にしたものとかは面白いですよね。こういった複雑な機序のイラストを自分で一から作るのは大変ですし、私の講義スライドにも活用させてもらっています。

こういったイラストは他社の教科書ではなかなか載っていないので、『薬がみえる』が圧倒的に分かりやすいと思いますよ。

(『薬がみえる』vol.3 第2.2版 p.274「アメナメビルの作用機序」より)

あとは、こういったキナーゼのイラストなんかもわかりやすいですよね。別の講義で習ったはずの生化学の知識を忘れてしまっている学生もいるので、こうした基礎的な内容を解説したイラストも役に立っています。

(『薬がみえる』vol.3 第2.2版 p.378「キナーゼの分類」より)

 

講義資料との連携で国試対策にも有用。学生からは「分かりやすい」と好評の声も

Q:実際の講義では、『薬がみえる』をどのように活用されていますか?

金本先生:  私の講義は「担当科目の範囲で、学生の理解を国家試験が要求するレベルまで引き上げる」ことを第一の目標にしており、過去10年分の国試問題を解析して自作した、オリジナルの講義スライド資料を中心に進めています。その講義資料の中で、特に作用機序の部分を説明する際に、『薬がみえる』の図版を引用して活用しています。

また、図版を引用した箇所については、対応する教科書のページを講義資料中に合わせて示しており、講義の後で教科書の該当ページを必ず確認しておいてね」と言って、学生の復習を促しています。 

正直、『薬がみえる』の欠点としては「構造式があまり載っていない」というところがあるので、構造式やタンパク質の構造などの図は別の資料から引用して補足をしています。ただ、文章と構造式が中心になっている教科書よりは、『薬がみえる』のように図版が多く、基本的なことを視覚的に把握して理解できる教科書のほうが全体的には良いかなと、私は思いますね。

Q:『薬がみえる』の導入後、学生さんの成績や学習姿勢に変化はありましたか?

金本先生: 学生からの授業評価アンケートでは、「講義資料が分かりやすい」という声が多く寄せられており、「先生の資料は国試勉強にも役立つ」と言ってくれる学生もいて、大変嬉しく思っています。

『薬がみえる』の図版も組み込んだ私の講義資料は、国家試験対策としても十分に有用であり、国試に必要な知識をしっかりとカバーできていると自信を持っています。

学生たちには「『薬がみえる』は私の講義のときだけでなく、CBTや国試の対策、そして卒業後も実務でずっと役に立つから必ず購入するように」と強く勧めています。